全ては、貴方に出会えた事に喜びを感じるから。

あの時、素直に「ありがとう」って言えていたら、どんなに辛い思いしなくて済んだのに。

今更言っても、きっと君は覚えてないよね。

私は貴方の出会った大勢の中の一人でしかないのだから。





















いつかの少年

















私が幼い頃、普通の家庭に生まれて、普通に毎日を過ごしていた。
だけど、一つだけ異世界に入り込める家があった。
家はすっごく大きくて、家の名前が書いてあるトコロには、「跡部」って書いてあったのが一番印象的だった。
んでもって、そこの家に住む私より年下のくせしてすっごく生意気で。


「おい!!!!お前、何勝手におれしゃまの家に入ってんだよ!!」

「え?だって、ちょうちょが・・・・」

「ちょうちょだぁ?お前、おれしゃまより年上のくせして、ちょうちょとか追いかけてんのかよ!」

「えっ・・・・・わっ・・・悪い?」

「ふんっ・・・来いよ!おれしゃまの家にちょうちょ入ってたから、一緒に捕まえてやるよ」

「いらない」

「は?」

「ちょうちょいらない」

「何でだよ!お前、さっきちょうちょ追いかけておれしゃまの家に入って来たんじゃないのかよ!」

「景吾君が・・・・ひっ・・・いっぱいのコト嫌なコト言うからぁ・・・・!もう、ちょうちょいらない・・・っ・・・」


私は、ただ泣きじゃくって走って家に帰ったんだっけ。
景吾君って言ったっけ。
確か初恋の人なんだよなぁー・・・今どうしてるだろ・・・とか、思い老けながら学校の帰り道、
マッ○のマックシェイクのバニラを飲みながら歩いていると、隣にいる男に話しかけられた。
そう。今現在の彼氏・・・


「おい。、お前思い老けて何歩いてんだよ?」

「えっ・・・いや・・・・特に何も」

「はぁ?」

「そういえばさ・・・・、お前・・・俺と一緒にいるの・・・つまんねぇ?」


何を言い出すのですか。亮君。
そんなに私は無愛想ですか。


「はぁ?」

「何かよ・・・・俺といると、すっげぇ何か思い老けてるよな」

「そうかな・・・」


確かに、友達と「初恋の話し」になって盛り上がってたけど・・・
確かに、その時景吾君のコトを思い出した・・・・・けど。
今の私には、宍戸亮って言う年下の彼氏がいる。


「なぁ・・・・

「ん?何」


私が振り向くと同時に、夕日で反射した亮を目を少し細目ながら見る。
何だろう。この緊張。物凄く胸が締め付けられる。


「俺達・・・・別れようぜ」

「・・・・え?」

「何て言うか・・・年下の彼氏って、嫌だろ?」

「いつ、そんな事言った?」

「なんとなく、そう思った。俺はに迷惑かけたくねぇし、かける気もねぇ。だから、迷惑だって思われる前に別れようって思ってな・・・」

「それって本気?」

「あぁ。」

「そっか・・・・・・」


私は、飲んでいたマッ○のマックシェイクを空になった事を確認して、鞄の中にしまいこんだ。


「良いよ。私たち・・・合わなかったのかもね・・・・」

「そうかもな。まぁ、今後俺達は・・・友達ってコトで」

「うん」


彼氏として、家まで送ってもらうのは最後であって。
明日からまた、何も無かったかのように始まる。


「・・・・ばいばい」

「あぁ」


私は、一人亮の背中を見送って家の中に入った。
心の中で「ありがとう」って言いながら。


「ただいまぁー・・・・・・・・」

「あら。おかえりなさい。そういえば、。部屋の窓開けっ放しだったわよー」


リビングから、ヒョコッと顔を出した母さんが、クスクス笑いながら私に話しかける。
私も何も無かったかのように、いつものように振舞う。


「うっそ」

「本当本当。窓閉めて来なさいよ」

「どうして、お母さんが閉めてくれないかなぁー・・・」

「あらv教えてあげただけでも、感謝しなさいよー」

「はいはい」


私は、電気も何もついていない部屋に入って、電気をつけた時、窓から一匹の蝶が私の部屋に入ってきた。


「アゲハ・・・・?」


ヒラヒラと不安定な飛び方をしながら、私の部屋を一回りして窓から出て行った。
なんだろう・・・・?
夜に蝶って変だな・・・・


「ちょっ・・・・」


私は無意識のうちに、蝶を追いかけていた。
幼い頃の私の様に。


「はぁっ・・・はぁっ・・・・」


私は、ハッと気づいて周りを見渡す。


「ココ・・・・ドコ?」















































「アーン?お前誰だ」




























振り向くと、見知らぬ男の人の指には蝶が止まっていて、私を見下すように見る、見知らぬ男の人。


「えっと・・・・・その蝶を追いかけてて・・・」

「はぁ?俺様より・・・年上か?」


ちょっと待って。
今の一人称・・・・俺様?


「貴方何歳よ」

「俺様は15だぜ?」

「あぁ・・・・じゃぁ私が年上ね」


15って言ったら、亮と一緒じゃん・・・
こんな綺麗な顔して?


「ハッ・・・・何歳か知らねぇが・・・幼稚な事してねぇで、さっさと自分の家に帰りな。子猫ちゃん」

「なっ・・・別に幼稚でもいいじゃない!!」

「アン?お前のしてる事は、犯罪だぜ?不法侵入ってヤツだな」


見知らぬ綺麗な男の人(正確には男の子?)は、喉元で笑ったように、ククッと笑って私に近づいてきた。


「そっ・・・それは謝るわよ!」


月光が、見知らぬ男の人をもっと綺麗にして、そして指に止まった蝶が彼の色っぽさが増す。
すっごく綺麗で・・・


「アン?お前良く見れば、宍戸の彼女じゃねぇか。宍戸も可哀想だな。犯罪者が彼女で」

「なっ・・・!?亮を知ってるの・・・?」

「同じ部活だしな」

「もう・・・・亮とは関係無いよ」

「アン?」

「今日・・・彼に別れようって言われたの」

「・・・・」


どうして・・・見知らぬ男の人に、こんな事話してんのよ・・・私・・・


「でもっ・・・・私の態度がいけないっから・・・・ひっ・・・・」


私は、ひたすらに泣きじゃくって。
見知らぬ男の人は、私をただ見てるだけ・・・・・


「思い出したぜ。その泣き方」

「ふぇっ・・・・・?」

「久しぶりだな。。泣き方なんか、全然変わってなんかいねぇ・・・・」

「けっ・・・・いご・・・・君・・・・?」

「あぁ」

「きっ・・・・れいになったね・・・」


私は、ヒャックリまじりに、そう言った。
だって、本当に綺麗だったから


「アン?綺麗だぁ?何言ってやがる」


景吾君が、私にそっと髪に触れようとした時、景吾君の指に止まっていた蝶が景吾君の家に入って行った。


「あ・・・・」

「そこまで、蝶好きなのかよ」

「別に、そういうわけじゃ・・・・」

「なんとなく・・・綺麗だったのになって思って」

「俺は・・・・・・・」

「・・・・・?」

「ガキの時から・・・お前が綺麗だと思ってた」

「は?」

「っ・・・・変な誤解すんなよ!俺様はただ、お前が綺麗だって思っただけだ!
別に・・・・勢いにまかせて・・・このまま告っちまおうとか・・・そういうの思ってるワケじゃねぇし・・・」

「思ってるの?」

「なっ・・・・」

「私は・・・・初恋が・・・景吾君だったよ」

「・・・・初恋・・・か」

「そんでもって・・・・・」

「好きだ」

「え・・・・・・?」

「俺は、が初恋だろうが、なんだろうが関係ねぇ。ガキン時から蝶追っかけて俺様の家に入ってくるお前が好きだった」

「なっ・・・・」

「それだけだから・・・・」


景吾君が、私に背を向けて家に入ろうとする。
待って。
行かないで。



















お願いだから
















「待って・・・・!」


無意識に、声をかけている私がいた。


「何だよ」


「なんて言うか・・・!私、亮と別れて、優しくされたからかもしれないけど・・・!」


「・・・・」


「私・・・また、景吾君が好きだから・・・!」


「っ・・・・・」


「蝶・・・捕まえてくれて・・・ありがとう・・・」


「俺様は・・・蝶は逃がしても・・・お前を逃がす気は無ぇぜ?」


「うんっ・・・・」












End


久しぶりの夢小説かと思いきや、なんか意味分からないモノに・・・orz
序所に、甘恋・・・苦恋も復活します。
そして検索エンジンに登録しまくって渋澤にプレッシャーを与えます(ぇ
ファイトだ!ァタシ!テニプリ終わっても、こんなにも愛してるぜ!(誰だよ