今日は、ホワイトデー。

まぁ、なんてったって・・・女子がソワソワする事もないのに、何故か皆がソワソワしている。




別にさぁー・・・バレンタイン程盛り上がるイベントじゃないよね。


そう思いながら、チュッパチャップスを食べていると、見知らぬ女子生徒が、跡部のクラスの前でウロチョロしてるのを見かけた。


あーぁ・・・・お返しでも期待してんのかなぁ・・・・?



ってゆーか、そう言えば・・・・跡部ドコ行ったんだろ。

































見つけた。

































!!」


ボーっとつかつか歩いていると、忍足が後ろから声をかけてきた。
あの日から、忍足は何かとつっかかってくるし、跡部が女装してたのは後日知った為、ずっと私をレズだと思っていたヤツ。


「何ー?」

「跡部がおらんのやけど・・・」

「また?」


そう、跡部ってばバレンタインの時も行方不明で、結局屋上にいたんだけど。


「せやー、跡部はの彼氏やろ?こーさー・・・ビビビッと見つけてくれへん?」

「ビビビって・・・アタシは、ダウンジングじゃないっての!」

「跡部ってば、ホワイトデーお返しせなあかんからって逃げおって・・・」

「でも、別に良いんじゃないのー?跡部自由にしとけば」


私が適当に返事していると、忍足は真剣な目で、


「何言ってんねん!!もし!もし・・・跡部が浮気してたらどないするん!?」


あぁー・・・そんな事一度も考えた事無かった。
まぁ、その時は・・そのと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


『けぇごー』


高い声で、跡部の名前を呼ぶ。
だ・・・・れ・・・・?

「なっ・・・・跡部に女って・・・ウソやろ・・・?」



「アー?」

『今日さぁーホワイトデーだよぉ?お返しはぁ?』

「さぁな」

『えー・・・くれないのっ!?』

「夜たっぷり愛してやるよ」

『やっだーもう!!景吾ってばぁ』


そう言って顔を染める女子生徒
私はポカーンとしたまま、見ていると・・・忍足にぐいっと腕を引っ張られた。

「っあ・・・・おっ・・・したりっ・・・」


なんだろう。ショックって言うよりも、呆れてものも言えなかった。
ねぇ、跡部。


バレンタインの時に言った言葉は・・・全てウソだったの?



・・・・?あんまり気にするなや・・・?」

「・・・・・」

「って言っても・・・・気にするよな・・・」

「はぁ・・・やっぱり、跡部は信用できないやぁ・・・・」


私は、呆れて笑う事しかできなかった。
なんだろう、私。跡部のなんだろう。


今まで、跡部を放置してたのに。


急激に跡部を縛って、ずっとソバに置いておきたくなってきた。


「アタシさぁ・・・」

「ん?」

「すっごく・・・・独占欲強いんだよね・・・」


手に持ったチュッパチャップスをクルクル回して。


「・・・?」

「こんなにも・・・跡部が好きだったんだ・・・」


カランと音を立てて私の手の中からチュッパチャップスが落ちる。
苦しいよ。跡部・・・・・


「あんな・・・・・・・」

「え?」

「跡部は・・・・の事好きやと思うで?」

「じゃぁ・・・どうして・・・」

「あんな、これ言っちゃいけないのかもしれんのやけど・・・今日の朝練の時、跡部の鞄の中見てもうたんよ」


忍足は、落ちたチュッパチャップスを、指で動かす。


「跡部の鞄の中にな・・・レモンキャンディーが・・・あったんよ」

「え・・・・?」










そう、結局跡部にはバレンタインの日に、レモンキャンディーしか渡さなかった。
私から、跡部にあげたものは、バレンタインに渡したレモンキャンディーしかなくて。







「きっと・・・それはにあげるんと思うねん・・・」

「偶然だよ・・・」

「跡部、普段お菓子って持ち歩かないヤツやで?」

「でもっ・・・・」


















「やっと見つけたぜ・・・アーン?」









バッと扉の方を見れば、跡部が鞄を持っていて。



「あとっ・・・べ・・・」

「おい、何で・・・と2人きりなんだよ」


跡部は、すこぶる不機嫌みたいで、眉間にシワを寄せている。
忍足はビクともせず、私を抱きしめた。


「おっ・・・忍足!?」

に何か用なん?俺はと・・・・」

「退けよ」


跡部は蒼い瞳で、私と忍足を睨みつける。
怖い。


「なんでっ・・・なんでなん!?なんで跡部っ・・・・他の女といたん!?」

「あぁ?」

「おっ・・・忍足っ・・・もういいからっ」


忍足は、私をそっと離して跡部の胸倉を掴む。
ヤバイ。このままだと殴り合いにっ・・・


「っ・・・・なんだよ?それで嫉妬でもしたのかよ?ハッ・・・今まで俺の事放置してたくせに・・・なんなんだよ」

「あとっ・・・べっ・・・」

「跡部っ・・・アンタそれでも男なん!?」

「バーカ・・・そんなにマジになんなよ。俺様は今でもずっと先でも俺は一筋だぜ?」

「じゃぁ・・・」

「あの女は、テキトーに拾った女だけだ。縁なんかいくらでも切ってやる」


そう言って跡部は、ポケットから携帯を私に向かって投げた。


「・・・?」

「好きなだけ消せよ。の気に食わないヤツ全部消しちまえ」

「何・・・言って・・・」

「なんだったら、携帯壊しちまってもいいんだぜ?のアドレスしかいれねぇよ」

「え・・・・・」


跡部は、忍足に掴まれた腕を離し、私に近づく。


「その代わり・・・・・・」


座っていた私と目線を合わせる様に跡部はしゃがむ。


の携帯に・・・・俺以外の男のアドレスを消せ」

「えっ・・・・」


フッと笑って、私の髪を撫でる。
すっごく心地良くて・・・・


「俺様は特別・・・独占欲が強いもんでな」


「あとべぇ・・・・」


私は、ただ泣く事しかできなかった。
色々ありすぎて。


「ばぁーか・・・泣くなよ」


そう言って、跡部は鞄の中から、レモンキャンディーを私に渡してくれた。


「バレンタインのお返しな」

「えっ・・・・」

「さてっと・・・・」


跡部の顔が急にアップになったと思ったら、跡部と目が合って。


「キスでもすっか?」


「ばっ・・・・んぅっ」


ちゅっと音を立てて、唇は離れた。
はずかしっ・・・・





「あのー・・・お取り込み中悪いねんけど」



「「Σ!?///」」




忍足はニッコリ笑って



「ごめんなー仕掛け人は、俺やねん」



そう言って、忍足は去って行った。





「えっ・・・・え?」


跡部を見ると、すっごい顔が真っ赤で、眉間にシワを寄せて怒りを含めた声で、こう言った。





「あンの・・・忍足の野郎っ・・・・」

「・・・・?」



結局、何がどうなのか分かんなかったけど。



「跡部っ・・・何やったの?」

「うるせー・・・・」

「・・・アタシに嫉妬させたかったの?」

「うるせぇっ!!」

































Fin

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ホワイトデー!!ひゃっほーう!!(は)
すみませんすみませんすみませんorz
ホワイトデー過ぎて早3週間近く。こんなにも時間がかかってしまったぉ!!
っというわけで、半分終了。あと2つです。
頑張るだっちゃ(は
えっと、話が分かんないと思いますが、補足を。
跡部は、照れ屋なので・・・どうやったらお返しをしたら良いのか分からず忍足に相談したら、
忍足は「嫉妬させて、その隙をついてお返ししたらえぇんとちゃう?」って言って、こうなりました。
跡部に話しかける女子生徒は、まぁ・・・忍足の裏事情で捕まえて、まぁこういう風に役をきめたってワケです。
あ、意味分からないですかorz

2006,03.31