大好きなあなたにこの指輪をプレゼンとしましょう・・・

        それがきっと自分と貴女をきっといつかめぐりあわせるのならば・・・











                いつか






「あのね・・・私引っ越すの」

そい言ってきたのは付き合ってもう1年になる彼女。

「そうなんだ・・・」

その時はまだ全然実感が沸かなかった。
ただ・・・・現実を受け止めたくなかったのかもしれない。
逃げるだけの弱さを見せたくなかったから。

「だからね・・・不二君とは・・・・もう・・・会えないかもしれないの」

お願いだから・・・涙目で訴えてほしくないな。
でも・・・・現実はそんなものさ。
きっと・・・

「そっか・・・。何だか寂しいね」

うん。きっと寂しい。ずっとの傍にいたいから。
どうしたらいいんだろう・・・・
の傍にいるには何をしなきゃいけないのですか?神様

「でもね・・・・いっぱい思い出作ったじゃない?だから・・・・寂しくなんかない」

「僕は寂しいな。でも・・・・が寂しくないならそれでいいのかもしれないね」

「でも・・・もっと一緒にいたかった・・・」

「僕もそうに決まってるじゃない。寂しいのは1人だけだと思っちゃ駄目だよ?」

「いつも・・・」

「いつも?」

「いつも私をはげましてくれるね。不二君は」

そう言って夕日が背景にあって何だか微笑みかけた君は誰よりも愛しさが増すから。
愛してる君にかけがえの無いものを差し上げましょう・・・。
きっと誰もが渡すであろうかの指輪を・・・

「これ・・・」

「何これ?」

「君の傍にずっといたいけど。僕はこっちに家族がいるから・・・だからね・・・」

「指輪・・・?」

「うん。もしかして・・・欲しくなかった?」

「うぅん。全然!嬉しい!大事にするよ!」

そう言って彼女は僕の前から消えていった。

あれから何年になるだろう。
僕はもう高校3年になり、彼女もきっと3年なのだろう。
前まで高校2年だった僕は男っぽくなったかな?
そんな事を考えていたら英二が飛んで跳ねて教室に飛び込んできた。

「ニャハハ〜!!皆きいて!!今日転入生がくるらしいにゃ!!」

そう言った瞬間クラス全員が騒ぎ始めた。
女の子かな?男の子かな?

「名前はちゃんって名前らしいにゃ!!」

・・・?
僕はガタッと立ち上がり英二に聞きかけた。

って・・・」

そう言った瞬間先生が入ってきて。
どこか見覚えのある子だなって思っても2年前別れをつげたその彼女と重なって。
良く見てみると僕があげたはずの指輪をつけていて。

・・・?」

そう言ったら。彼女は驚いた顔をして。

「不二・・・君?」

今にも泣き出しそうな顔で僕を見つめるから。
もうそんな悲しい顔はしないで。

「覚えてくれてたの?」

「うん」

「なんだぁ?不二。この人の知り合いか?だったら席は不二の隣だな。」

「はい!」

またあなたと新しい日常が始まるのならば、あなたのために何でもしてあげよう。
それが紳士としての役目ならば。
あなたを愛してやまない君のために。
僕は何でもしよう。
この指輪がさび付きようとも。
君への愛はさびないから・・・


fin.....




・・・ダビデ並に恥ずかしい作品。
何故か昔の作品発掘。
いや・・・(泣)