好きになった人が、たまたま他の人のモノだっただけ。


俺は好きなのは、だけだから。


他の男なんて関係ないよ。


















ムラサキ

















って・・・・彼氏いるんじゃろ?」


ホントは知ってた。だけど。




「えー!?いないよ!?」



そんな笑顔で言うから。俺は騙されるかとするかのぅ




「そうか・・・・」






ホントは、知ってるんだ。君に、「跡部景吾」という婚約者がいる事も。
俺と一緒にいる事で、親に「離れなさい」と言われとる事も。本当は全て知っとるんじゃ。





「あのね、仁王・・・」

「ん?どした?」

「アタシ・・・・・・・・」





不意に見せるの横顔も、本当は見たくないんだ。




「アタシ、なんか最近面白い所見つけたんだ!一緒に行かない?」



話逸らしよったな・・・・



「了解ナリ。面白い所とは気になるのぅ」

そう言って俺は、の手を握る。
許されない恋ってこういう事かのぅ・・・


そう思いながら、俺はに引っ張られるままついていく事にした。
まさか、あんな事になるなんて。こんなにもを苦しめていたなんて。





















* * * * * * * * * * * *












「ココだよ・・・」


そう言ってつれてこられたのは、綺麗なムラサキ色の夕日が見える場所。


「綺麗じゃのぅ・・・」


これは俺の率直の気持ち。まさかこんな都会にこんな場所があったなんて。

凄く凄く感動したんだ。君の心の様で。凄く美しい。


「あのね・・・仁王・・・」


「なんじゃ?」


「アタシ・・・・・高校卒業したら・・・・」








「なぁ・・・・・」






話を聞きたくないから、俺は逸らす。
どうせ、「結婚する」じゃろ?だったら、その前に


















「そんな寂しそうな顔しなさんな・・・・・」




















「え・・・・・・・・・?」

不意に見せる寂しそうな



俺はいつになったら抱きしめられるのでしょうか。









「さよなら」なんて言えないし、「好き」とも言えない俺の立場はなんじゃろう。
ただの「友達」なのでしょうか。




は・・・俺の心を暖めてくれる場所じゃけぇ」


「え・・・?」


「だから・・・・その・・・」



上手く言葉が出てこない。
好きとも言えんし、さよならとも言えん。こんなの初めてじゃ・・・



「抱きしめて・・・・・いいかのぅ?」



からの返事を待つ前に




俺は、を抱きしめていた。







「にっ・・・・お・・・・・?」








「お前は・・・・花を咲かせていればえぇんじゃ・・・」




「え・・・・」











「俺は・・・・・・



















の笑顔をずっと見ていたいんじゃ・・・・・・」













「跡部と・・・・結婚しても・・・・・私達・・・会えるかな」





「会えるけぇ。」





ごめんな。本当はもう会えないんじゃ。





だけど、会えると言うと・・・・は笑顔になるから。
は、笑顔という花を咲かせていればいいんじゃ。ずっとずっと。






「絶対だよ」








「あぁ」






嘘を言えば言うほど、俺はから離れていくような気がして。









近づけば近づくほど、










俺はから離れていくんだ。










この切ない思いを捨てるために。











だから、お願いじゃ。跡部。







もう少しだけ、ヘタクソな言葉でも良いから







俺に言わせてくれ。




いつか、またあの綺麗なムラサキ色の空を・・・・






見に行けたらいいの・・・・









気がつけば、周りはもう真っ暗で。







「仁王・・・・アタシ・・・・

























仁王の事、好きだよ」























カミサマ。この切ない恋は一生続きそうやのぅ。
一生繋がる事のない糸は








やがて、俺の首を締める事になるんじゃろ。



















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うぁぁぁぁぁぁあ(叫
意味不明!なんじゃこの初仁王夢は!!(泣)
えっと・・・繋がらない恋なんです。一応テーマは。
ヒロインは、跡部との婚約者。
仁王はヒロインが好きで、ヒロインも仁王が好きです。
近すぎて、中々言えないのってありそうですよね。
恋愛なんだけど、恋愛じゃないのを書いてみたかった!(は

2006.01.18