好きです、仁王君。















君がついてくるなら。
















「お!!じゃん!」


そう言って、走って私の方に来るブンちゃん。
両手には、チョコがいっぱい入った紙袋。


「あーブンちゃん。それ、バレンタイン?」


私とブンちゃんは幼馴染で、私が仁王君が好きなのも知ってる。
ブンちゃんは甘いもの大好きだから、こういうの全部受け取ってるんだよね・・・


「そうだぜぃ!すっげーいっぱいだろぃ?俺ちょーしあわせっvV」


ブンちゃんはニコニコしながら、紙袋を抱きしめる。
こういう姿を見てると「ホント、甘いものが好きなんだなぁー」って思う。

ブンちゃんは、テニス部で人気あるからこんなにもらえるんだろうな・・・・
ってゆー事は・・・やっぱり、仁王君もいっぱいもらってるんだろうな。


「んでんで、。俺へのチョコは?」

「・・・は?」


ブンちゃんはキラキラした目で私を見ている。
チョコって言っても、私の鞄の中にはチョコは一つしか入っていない。


「友チョコは、俺にくれねぇのか!?」

「そんな事言ったって・・・用意してないし・・・」

「どうせ、仁王の分しか持ってきてないんだろぃ?!」

「ちょっ・・・声大きい!!」

「ぶー・・・」

「ブンちゃん、それだけ持ってれば、全然いいでしょ・・・」



ブンちゃんは不満なのか、ガムを膨らませながら私を見る。




「俺、学校中のチョコが欲しい」








「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」




何を言い出すんですか。ブンちゃん。
まぁ、ブンちゃんがきっと学校中の女子生徒に言えばきっと皆持ってきてくれるよ。うん。
でも、それは無理かなぁーって思うんだけどなぁー・・・



「ブン太は相変わらず欲張りやのぅ」



ブンちゃんの後ろから聞こえてくる声。
この声は間違いなく・・・・・・



「お!仁王じゃんっ♪おぉー超チョコいっぱいじゃん!俺にくれ!」

「何言ぅとる。お前さんはいっぱい持っとるじゃけぇ」

「いいんだよ!あ、これとか美味そう!!」


そう言って、ブンちゃんは仁王君が持っているチョコを一つ取る。
あぁ、もう。ブンちゃんはどこまで欲張りなの・・・
とか思いながら、グッタリしていると、突然仁王君が私に話しかけてきた。


、お前さんはブン太にチョコあげたのか?」

「え・・・・?」


私が、ボーっとしていたら、またブンちゃんが話しはじめる。


「それがよー、俺にくれねぇんだよ!」

「ほぅ」

「なんてゆーか?本命の人にしかあげないんだってーおかしいだろぃ?」

「いや、ブン太。それはおかしくないじゃろ」


ごもっともです。仁王君。


「あぁーチョコ欲しいー」

「本命の人・・・・か。、本命って誰じゃ?」

「Σは!?本命!?」

「俺知ってるー」

「ほぅ、ブン太は知っとるのか」

「ちょっ・・・ブンちゃん!?」


私は、慌ててブンちゃんを見ると、ガムを膨らませながらこう言った。



















「仁王だぜぃ」






















「ちょっ・・・なっ・・・・ブンちゃん最低!!!!!」

「だぁーってがチョコくれないのがいけないんだ!!」

「それとこれとは関係ないでしょ!!」

「じゃーの鞄の中にあるチョコを寄越せ!!」

「ダメ!!これは絶対ダメ!!」

「何でだよ!!」


私とブンちゃんの死闘が始まり、仁王君の事なんか気にせず揉める二人。



「だって・・・!これは仁王君に渡すんだもん!!」



「・・・・・・・ほぅ」

















「あ・・・・・・」



今、私完璧に「仁王君に渡すんだもん!!」とか言ったよね!?
ぎゃぁぁぁぁ!!時間を戻したい!!

みるみるうちに顔が赤くなっていくのが分かる。
やばい。仁王君がすぐそばにいるのに。



「残念じゃが・・・・チョコだけでは受け取れんな」

「じゃーチョコは俺にく――」

、お前さんも一緒にチョコとくっついてくるなら別じゃがの」









「え・・・・・・・・・・・・?」









「ブン太、お前どこか行きんしゃい」

「えー・・・」

「はぁ・・・・ほれ、俺がもらったチョコ全部あげるから・・・・な?」

「おっ!マジマジ?」

「あぁ」

「んじゃーな!ー。あんま機嫌悪くすんなー」


そう言いながらブンちゃんは去って行った。
元はブンちゃんが原因なのに!!


「・・・んで、チョコは?」

「・・・・・・・・・」


私は無言で鞄からチョコを取り出し、仁王君に渡そうとした。
なのに、仁王君は受け取ってくれない。

何なのよ。もぅ。



「それ・・・・手作りか?」

「・・・・」

私は無言で頷く。





「言葉に・・・声に出して言わなきゃ分からないのぅ・・・なして、そんなに無言になるんじゃ?」

「だって・・・・はずかしっ・・・・」



「はぁ・・・・さっきまでの元気はどこに行ったんじゃろうなぁ・・・・」




「・・・・き、・・・す」

「ん?キスして欲しいんか?」



私に近づく仁王君。
違う、キスがしたいんじゃない。



「えぇよ。キスしちゃる」


そっと私の顎を掴んで、







仁王君は目を閉じ











綺麗な顔が近づく。










違う、こんなんじゃない。














「好きです」









「・・・・・・・・・・こんな顔が近い距離で告られるのは初めてじゃのぅ」






唇の距離は3cm。
閉ざされていた瞳は開き、余計に恥ずかしくなる。
綺麗な瞳で、私を見ながら、ふと手にあったはずのチョコの重みが消えたと思ったら、仁王君にふいをつかれて、口を塞がれた。











「俺も・・・好いとうよ。
































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シャラララすーてきにキィッス♪シャラララぁー
すっ・・・・ずびばぜん!!!(すみません)
丸井君が、なんか良く分かんないし(ってか食い意地だけはってる様な・・)、仁王は
チャラ男だし(謎)もう、なんか申し訳ないorz
なんか、もうダメだね☆(涙キラーン/バカ
2位です。彼。ってかおったりと一緒だったぁーん(ドバッ/何
きっと、バレンタインは丸井君にとって幸せな日だろうね。うんうん。そして真田っちに
怒られるんだよ(仁王の事話せよ)

2006.02.11