別に、好きで別れたんじゃない。


ただ俺がそう願っただけ。














夢、見てますか?
















「えぇ!?侑士別れたの!?」
岳人がいきなり机を叩いて大声で言った。
・・・・唾飛んでんねんけど。

俺はため息をつき、こう言った。

「まぁな。彼女も、俺と別れて違う男と付き合いたかったやんて。丁度えぇやん」

ホワイトデー前日、俺は1ヶ月付き合った女と別れた。
お互い興味が無くなり、俺から別れを出しただけ。

自分が捨てられるのが怖かったから。







ただ。それだけ。






俺は部活が終った後、一人、歩いて帰った。
右隣にいたはずのものがない。












別にえぇねん。それで。





俺は自分にそう言い聞かし、歩いた。




ずっと考えるのはアイツの事だけ。






・・・・・・・・・・何や。未練がましいな。



俺は何がおかしいのか自分でも分からへんけど、一人、笑いながら、歩いた。
別に何も変わりない道。

ただ、夕日が俺を照らす。













気が付いたら、映画館の前にいた。

・・・暇やし。1人で映画でも観るか。


俺は今話題の映画と表示されたチケットを買い、中に入って行った。



























*     *     *     *     *     *


































何時間にも及ぶ、映画だった。
別にラヴロマンスでもない。なのに何故か心に響く映画やったのは認めよう。

そう思い、立ち上がろうとすると、誰かに手を握られているのに、気付いた。





・・・・何やねん・・・きしょく悪い・・・



俺はそう思い、隣を見た。




何や・・・・べっぴんやないか





「ふぇっ・・・・」


ものすごい顔で泣いていた。
そして俺の手を強く握って。





「あのー・・・」

俺がそう話しかけると、俺の方をちらり見て、ビックリした顔で手を離した。


























実際、俺の方がビックリしたんやけど。

















「何で・・・・侑士がいるの」

「何でって・・・・映画観に来とったん」

「・・・・・・・・・」

こそ・・・・何しに来とんねん。新しい彼氏と上手くやってるちゃうの?」

俺はそう嫌味たらしく言った。
昨日、別れた女なのに。

「・・・・・・・・・別れた」

はそう言って俺の腕に抱きついてきた。

「馴れ慣れしく触るな。俺はお前との縁を切ったはずやで。」

そう言って腕を振り解こうとした。
なのにコイツは離れへん

「・・・・・・・・・・お願いだから」

消え去りそうな声で言う

「・・・・・・・・・・・・・・・もう・・・・捨てないで・・・・・・・・・・」










お互い、捨てられるのは嫌だった事に気付いた。









「・・・・・・ほな、バレンタインのお返しな。」

俺はそう言って、の、顎をクイッと持ち上げ、口付けた。


















また、1からやり直せばいい。















fin............................










短・・・・!!
跡部夢に比べて断然短い・・・・!!!!
話のスンポーが見えない・・・!!ヒィィ・・・!!
ごめんちゃい。時間あれば、次!長くする!それより、ネタ!!!